a.
レイノルズ数
流れの中に物体の後方に流れが発生する.その流れは物体の形状および流速によって変化する.管路を流れる水でも流速および管の断面積によって乱れが発生する.1884年にレイノルズは、図1に示すような水槽の壁面からガラス管を通じた流すことにより乱れ発生の条件を求める実験があった.ガラス円管をの流れの中心部には細かい着色水を流れるようにして着色水の状態を観察することにより,流速と管径の関係が求めらる.水槽からガラス管へ流入する入口では流れに乱れが発生しないように丸みのついた形状になっている.
図1 :レイノルズの実験
系状に流れる着色水を観察すると,ガラス管に入ってからしばらくは系状に流れていくが,ある位置で突然に乱れが発生して周囲の水に混ざるようになる.すなわち,上流では,乱れがなく流線が直線状になっているが,下流になると乱れのために流線が消滅していることを示している.上流の流れは層流,下流の流れは乱流と呼ばれる.ガラス管の内径ˎdと流速υ それに密度ρと粘性μの異なった液体を用いても層流から乱流への変化する現象は同じように現れる.乱れが発生するのは Re = 2310以上の領域で、それ以下の領域では発生することはない.Reはレイノルズ数と呼ばれており、この数値2310は管内流れの臨界レイノルズ数Rec と呼ばれている.この値を超えると図17に示すような層流から乱流へ遷移することを示している.管の入口で故意に乱れを写えて着色水が乱れるようにしても、Reが2310以下であれば下流において乱れが減衰して層流になる.
異なった管の内径 d を用いて、流体に水あるいは空気を用いて流速υを変えてReを一致させると、乱れの発生する状態が一致する.このようにして発見されたレイノルズ数は管内の流れ以外にも広く応用されることになり、流体力学に大きな役わりを果たすことになった.
図2
b. レイノルズ数の物理的考察
流れの中に物体を置くと、物体の前面近くでは流れが減速されることから流体の運動量の変化が物体に慣性力として作用する.流体が物体の周辺を通過するときには流体の粘性が物体表面に作用して粘性力として作用する.例えば、飛行機が低速で飛行する時には空気の動く慣性力と機体に作用する粘性力が主要な作用力となる.このためには、これらの力の比が模型でも実機でも同じ値となることが条件となる.レイノルズ数Reを変形していくとのように慣性力と粘性力とのひを表していることになる.すなわち、図3 に示すように、ながれに置かれた物体に作用する慣性力と粘性力の比が同じ値であれば、物体の形状が相相似であれば力学的に相似になることを暗示している.
図3 :レイノルズ数を一致させた管内のながれ
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